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登壇!難題を質した60分間

6月定例会「市政一般に対する質問日」第2日目、我が会派「みんなの未来」の登壇日です。会派に与えられた発言時間90分間のうち、今回の私の持ち時間は60分間ですが、一般質問で最も気を使うのは時間配分です。予定時間を超過すると、会派の他発言者に迷惑がかかりますし、早く終わり過ぎて時間をたくさん残すのも好ましくありません。昨夜は、長過ぎる原稿を煮詰めて短縮する調整に追われました。何しろ持ち時間が60分間ですから、一通り読むだけでも1時間を要してしまいます。気がつけば朝。カーテンを開けると、庭の夏椿が咲き始めていました。

朝一番の10時に登壇し、一般質問を行いました。多くの皆様方が傍聴にお越しくださったほか、早速に電話・FAX・お便りを頂戴いたしました。反響の大きさに驚きつつ、心から感謝いたしております。主なやり取りをご報告申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.価格競争に負けない松本産農産物をめざして(質問15分間)

 農業は松本市の基。松本産農産物の競争力を構築するために、近未来に向けた取り組みを提案しました。世界というステージを見据えた農業生産工程管理(GAP)認証取得、日本というステージを見据えた地理的表示(GI)保護制度、松本市というステージでは伝統野菜です。「遺伝子組み換え容認ではない」という松本市の見解も確認することができました。

 

 2.市の広聴制度「パブリックコメント」のあり方(質問7分間)

 パブリックコメント制度開始から12年、応募が少ないことが問題視されています。広報広聴といいますが、市からの答えは広報の役割を果たし切れているでしょうか。松本市の要綱には「個人情報に関する項目」がないことも気になります。対応の問題点を指摘しました。

 

3.リビングウィルの運用に向けて(質問5分間)

昨年6月定例会で吉村が提案したリビングウィルが予算化されました。「リビングウィル元年」ともいえる本年度は、松本市医師会などとの連携により、勉強会などが始まるそうです。

 

4.松本市立病院のあり方と建設計画(質問33分間)

松本市で三大大型建設(市立病院・基幹博物館・市役所庁舎)事業が同時に進められており、市民の皆様から不安の声が聞こえてきます。病院建設に関しては、昨年末の市議会市立病院建設特別委員会で基本計画(事業費103億円)が承認されましたが、問題が多すぎます。建設候補地(宮地エンジニアリング工場跡地)の用地交渉も一向に進まず、不可解なことだらけ。吉村は特別委員会のメンバーではありませんので、本会議にて質しました。

新聞等で報道されないため、ご存じない方が多いことと思いますが、市立病院はずっと赤字経営が続いており、一般会計から国の交付税分として毎年3億円を超える繰り入れをしています。病床利用率は70%と低調続きで、民間病院であれば既に倒産している状態です。

国は、少子高齢化人口減少を見据えて医療政策を大転換。在宅医療重視、病院の機能分化、基準病床数の削減を打ち出しました。松本市の計画は、この流れに逆行しています。

総務省の「新公立病院改革ガイドライン」を受けて、松本市立病院新公立病院改革プランが策定されており、平成29年度はその1年目として大切な年でしたが、決算はまた赤字のようです。このままでは、市立病院は債務超過に陥ってしまいます。財政難が続く市立大町総合病院が病床数を削減するとの報道がありましたが、同病院の経常収支比率は松本市立病院と似たり寄ったりです。

今の市立病院に最も重要なことは継続性、つぶれないことです。県が策定した地域医療構想との整合性をもつ地域密着型病院として、西部地域における地域包括ケアの中核を担ってもらわねばなりません。松本市立病院は、私たち市民の大切な病院です。

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