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宝輪寺の牡丹と兼平公

ゴールデンウィーク最終日。松本市今井の宝輪寺へ、牡丹の花を拝見しに伺いました。宝輪寺は平安初期の創設と伝えられる古刹で、私の幼馴染みが嫁いでいます。ご住職様は青山学院大学校友会松本支部の会長を務めておられることから、同窓の先輩としてもお付き合いさせていただいております。広大な日本庭園に様々な種類の牡丹が色鮮やかに咲いて、多くの来訪者で賑わっていました。抹茶と和菓子をいただき、思いがけず優雅な花見となりました。

 

 

今井の地には、昨秋に寿台太鼓連としてお招きいただき、兼平神社例大祭で奉納演奏をいたしましたが、今日は、今井四郎兼平という武将がかの巴御前の兄と知って、改めて関心を抱きました。

兼平は、木曽義仲の乳兄弟でもある忠臣です。義仲勢は平家討伐にあたり大活躍しましたが、同じ源氏の鎌倉勢によって攻め立てられ、滋賀県でついに主従2騎となってしまいました。義仲が敵矢に倒れると、兼平は太刀を呑み込み、馬から真っ逆さまに飛び降りて自害したとのことで、その壮絶な最期は謡曲「兼平」に謳われています。今井の地は兼平の領地、宝輪寺も兼平によって再興された寺であり、兼平の肖像画と位牌が祀ってあるそうです。牡丹の花々は、兼平公の霊を慰めるために美しく咲いているのでしょう。

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