このたび松本市に市民栄誉賞が創設され、同賞の第1号が、平昌五輪スピードスケートで大活躍した小平奈緒選手に贈られることとなりました。松本市市政施行記念日の本日・5月1日、まつもと市民芸術館にて授与式と五輪報告会が行われました。
オリンピック日本選手団のユニフォームらしき紺のブレザー姿で金と銀のメダルを首にかけた小平奈緒選手が、結城匡啓コーチとともにステージに登場すると、観客席から大きな拍手が起きました。小平奈緒選手は小柄で、強い意志をどこに秘めているのかと思うほど穏やかな印象の女性です。
五輪報告会で成績が振るわなかった頃のことを聞かれると、微笑を浮かべて淡々と「悔しい思いをしました」。これがかえって大舞台で鍛えられた「肝の据わりっぷり」なのかな、と感じました。スケートクラブ所属の子どもから「スケートをやめたいと思ったことはありますか」と問われると、「ありません」ときっぱり。少し意外な気がしました。
小平選手は相澤病院所属ゆえに松本市から市民栄誉賞が贈られたわけですが、相澤病院からの支援継続が難しくなりかけた時、相澤孝夫院長先生が「僕の給料を彼女のために使ってくれ」と申し出られたと聞いた記憶があります。なるほど、平昌五輪のテレビ中継を観ていた際に、小平選手の快挙を受けて、オリンピック競技場の観客席で大きな万歳をする相澤先生のお姿がありました。本人の資質と努力、家族の理解と協力、経済力、恩人の支え・・・オリンピックなどというレベルになると、スポーツも大変ですね。
観客数は約1,800人とのことでした。抽選で入場券を得た方々がほとんどのようですが、子どもさんの姿が目立ちました。取材カメラの数も多く、ゴールデンウィークの真っ只中、明るい話題で盛り上がった一日でした。